2006年8月30日 (水)

大会のポリシー

フジサンケイクラシックが始まります。この大会の特徴のひとつにマンデートーナメントがあります。マンデートーナメントとは、大会が独自に実施する主催者推薦選考会のことです。トーナメントの出場資格には各種のシード権の他に、主催者推薦という出場権が設けられています。フジサンケイクラシックでは、その推薦枠をすべて恣意的に使うのではなく、出場権を持たないが今好調な選手、“旬”の選手にプレーさせることを目的に、国内ツアーでは逸早く1974年の第2回大会から実施し、毎年上位15選手前後に本戦出場権を与えてきました。その結果、第7回大会(79年)ではマンデートーナメントから出場権を得た佐藤昌一(現・正一)が見事優勝したのをはじめ、マンデートーナメント通過選手がしばしば上位をにぎわせています。00年には、当時・日体大2年の清田太一郎が6位(アマチュア最高位)に入り、話題を呼んだこともありました。

マンデートーナメントは例年、大会週の月曜日に実施していますが、今年は日本オープンの最終予選会と日程が重なったため、先週22日に行い、プロ・アマ合計13人が本戦出場を決めています。その中には、高校3年生の永野竜太郎(水城高3年)が含まれています。しかも、2アンダー69という素晴らしいスコアでの2位通過です。高校ナンバーワンといわれる“大器”ぶりが注目されます。

 もうひとつ、フジサンケイクラシックには世界水準のコースセッティングで覇を競わせるという、これも一貫した大会のポリシーがあります。昨年から会場となった富士桜CCは7496ヤード・パー71という長さに加え、ラフからのアプローチに技と力が求められる設定になっています。これから世界に挑戦しようというプレーヤーにとっては、大きな経験になるはずです。実際、今季米ツアーで実績を挙げてきた丸山大輔は、昨年このコースでの優勝がきっかけでブレークしました。また、全英オープンで5位タイと大健闘し、再度の米ツアー挑戦を目論む谷原秀人が、この舞台でどんなプレーをするのかも楽しみです。

 私はトーナメントをプロデュースする際に、主催者の意向をくみながら大会独自のポリシー、あるいはフィロソフィー(哲学)といったことをまず設定します。そして、その主旨に沿って、コース選びなど具体的な運営を決めていくのです。フジサンケイクラシックは前記の通り、世界レベルのコースを舞台に世界に通用するプレーヤーを育てること。そしてマンデートーナメントを導入することで旬のプレーヤーに活躍のチャンスを与え、ツアーに刺激をもたらすこと。

また、秋の伊藤園レディスでは、米ツアーのようなボランティアが中心となって企画・運営する大会の実現を目指してきました。この大会のボランティア・メンバーは、年々活動規模を拡大させただけではなく、ボランティア意識が高まり、ついに昨年には「伊藤園グリーンクラブ」という常設の組織になりました。そして、大会の半年も前から月1回、自主的にボランティア会議を開き、自分たちで活動の内容を決めているのです。また、夏休みの間に大会コースのグレートアイランド倶楽部で開催されるジュニアのための「キッズゴルフキャンプ」(http://www.itoen.co.jp/golf/06/kidscamp/index.html)の運営協力にも当たっています。「伊藤園グリーンクラブ」の活動範囲は大会の枠を超え、より社会的な貢献を目指しているからです。メンバーの間からは、さらにゴルフをいう枠を超えた、社会貢献活動の提案さえ上がっています。

 新キャタピラー三菱レディースでは、「真夏の大会」ということをキーに、「リゾートでの開催」、ならば「リゾート地にいらしたお客さんをもてなす運営」。そのためには「地域を挙げボランティアでギャラリーを迎える大会運営」を、ということが大会のポリシーになりました。ギャラリーにとっては、運営会社のスタッフやアルバイトの学生に迎えられるよりも、地域のボランティアに迎えられたほうが、どんなに心なごむことでしょうか。しかも夏休み期間中なので、中学生にもボランティア参加を呼びかけたところ、箱根明星中学校からは毎日40名ほどの生徒たちが、また仙石原中学校からは最終日に17名が参加してくれました。会場では、彼ら中学生がキャリングボード(各組に帯同するスコアボード)を掲げながらプレーヤーのあとをついて歩く姿を見ると、我先に急ぐギャラリーも道を開け、「頑張れよ!」と声を掛けるなど、とてもなごやかなムードになっています。

 こうした運営の結果、何が起こったかと言いますと、周辺地域の方を始め毎年来場する、いわば大会のファンが増え、地元・箱根町にすっかり定着したトーナメントとなったのです。そのため、(前々回のこのブログで触れましたが)今年の来場者数は1万1101人。この数字は、宮里藍が3日間とも首位を守り、大いに沸いた昨年よりわずか980人ほど減っただけなのです。これは出場選手の顔ぶれや競技展開に関係なく、毎年来場するというファンが多くなってきたからだと思います。

 宮里藍の米ツアー転出で、今季は国内女子ツアーの人気低下を心配する声がありました。確かにその影響は少なくありません。しかし、大会の盛り上がりをひとりの人気選手に頼ってはいけません。そうではなく、大会の主旨やポリシーをアピールし、それに理解、応援してくれるファンの輪を広げるべきだと思っています。

 米男子ツアーで毎年2月初旬に開催されるFBRオープン(旧名称・フェニックスオープン)は、米ツアーでも最大のギャラリーを誇る大会として知られています。同大会の最終日は、例年、全米最大のスポーツイベントであるNFL(プロフットボールリーグ)のスーパーボウルの日、いわゆる“スーパーサンデー”に当たります。スーパーボウルは全米のテレビ視聴率が50%を超えると言われる一大イベントですから、当日はアメリカ中が朝からその話題で持ちきりです。また、タイガー・ウッズも例年欠場する大会です。にも関わらず、最終日には15万人近い大ギャラリーが詰め掛けます(期間中合計で4050万人)。チャリティなど、地域密着・地域貢献の大会運営が地元に浸透しているからです。

 以前にも書きましたが、4大メジャー競技が「メジャー」と認められているのは、そうした規定があるわけではなく、それぞれの大会主催者にトーナメントに対する確固としたポリシー、信念があるからなのです。そうした姿勢は日本のツアーも見習うべきでしょう。それがなければゴルフトーナメントは、いつまでも目先を変えるばかりで結果の出ない「企業イベント」どまりで、「文化」を育てることはできないでしょう。

2006年8月30日 (水)|固定リンク

2006年8月27日 (日)

最近のスポーツって?

 今週は、富士桜CCで男子ツアーのフジサンケイクラシックが開催されます。私も早々に会場入りし、大会の準備に当たっています。今年は、昨年のこの大会でツアー初優勝を飾った丸山大輔が帰国参戦します。彼はこの勝利をきっかけに自信を深め、その後の米ツアー予選会に合格。今季米ツアーでは最高位3位など、しばしば上位に入る活躍を見せ、来季シード権を確保しました。一段と成長した彼のプレーを楽しみにしてください。

さて、前回の続きになります。「新キャタピラー三菱レディース」で自らのミスに対して見せた大山志保の爽やかな姿勢と比べると、同じスポーツでも最近のプロ野球やサッカーのゲームでは、どうもすっきりしない、すがすがしさを感じないシーンをしばしば目にするようになりました。

 ゴルフはレフェリーが立ち会わないスポーツで、プレーヤー自らがルール&マナーに則って、すべて自己の判断と責任でプレーを進めるゲームです。当然、そこにウソや誤魔化しがないのが、前提です。『ゴルフ規則』書の冒頭の「ゴルフ規則の本質と精神について」という項には、「数あるスポーツの中でゴルフ競技の大きな特徴の一つは、通常、審判員が立ち会わないということです。それは、ゴルフがフェアプレーを重んずるスポーツであって、『ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない』ということが基本的考え方になっているからです」という一文があります。

“球聖”ボビー・ジョーンズは、1925年の全米オープンで、深いラフの中のボールにアドレス後、そのボールがわずかに動いた事実を、誰も見ていなかったにもかかわらず自ら申告。結局、その1罰打のために優勝を逃したという有名な逸話があります。しかも、ボビー・ジョーンズは自ら正直に申告したことを周囲が賞賛したのに対して、「私は当たり前のことをしただけ。ならばあなたたちは、誰も見ていないからといって、他人のモノを盗まなかった人を立派だと賞賛しますか?」とただしたのでした。「ゴルファーはみな誠実」――これはゴルフの基本、前提であり、賞賛されることではないのです。

このゴルフの基本的精神と比べると、このところプロ野球で話題になった「誤審問題」には、正直、不快感を拭えません。確かに「誤審」という以上は、審判のテクニカルな問題なのでしょう。しかし、生身の人間である審判には、死角もあり、誤審を皆無にすることはできないでしょう。ところが、テレビ中継を見るファンは、多くの角度からのスロー再生が見られるので、その誤審が分ってしまいます。誤審が分かった上に、監督の抗議による長時間の中断を強いられては、ファンのイライラが募るのは当たり前です。

そして、「当事者の選手は分っているのだから、彼が正直に申告すれば、誤審が正せてすっきりするのに」と思ってしまいます。

野球の場合、誤審の多くは、当事者である選手が正直に申告すれば避けられるはずです。「ショートバウンドのキャッチをノーバウンドと誤審」、「バットに当たったファールを空振りと誤審」……。審判が下したジャッジは最終判断と言われますが、プレーヤーの正直な申告を取り入れる仕組みにはならないものでしょうか。

かつて野球では、誤審を招くようなプレーに際しては、いわゆる「アピールプレー」が教えられていたと思います。例えば、「守備では、ノーバウンドでキャッチャしたときにはアピールしなさい。ショートバウンドのときは、すぐに次のプレーに移りなさい」ということです。守備選手が皆そうすれば、ショートバウンドに対する誤審はまず起こりません。

ところが、今は反対に誤審を誘発するかのようなアピール、つまり「ショートバウンドしているにもかかわらず、ノーバウンドでキャッチしたかのようにアピール」するシーンを目にすることがあります。今のプロ野球界ではそんな指導がされているのでしょうか?

 サッカーでも、大げさに倒れこみ、審判がペナルティを取るように誘発する演技、いわゆる「シミュレーション」が昔より多くなりました。そのため、シミュレーションに厳罰が課せられるようになったのは、この10年の間のことです。それまでは故意に誤審を誘発するようなプレーは余り目にしませんでした。

「レフェリーを欺くのもプレーの一部」というのが、今のサッカー界の世界標準なのでしょうか? 

それが今の野球やサッカーならば、少なくともジュニアには「今の野球やサッカー」を教えたくはありません。

そして、プレーの技術より前に「誠実」であることを指導するゴルフというゲームを誇りにしたいと思います。

2006年8月27日 (日)|固定リンク

2006年8月26日 (土)

CATレディースの出来事

 先週、大箱根CCで開催された「新キャタピラー三菱レディース」は最後まで優勝の行方の分らない、大詰めを迎えるにつれ上位陣のスコアが激しく動く、とても面白いトーナメントでした。

残念ながら、地上波のテレビ中継は高校野球の甲子園大会決勝の試合時間が延びたために深夜に変更されてしまいましたが、会場には土・日とも4000人を超えるギャラリーがつめ掛け、ゲームに負けない盛り上がりとなりました。3日間のギャラリー総数は1万1000人余りで、これは宮里藍が初日からのトップを守って優勝し、大いに沸いた昨年からわずか900人余、数を減らしただけでした。選手の顔ぶれやゲーム展開に関係なく、来場されるファンがこれほどいることは大変にありがたく、そして私たちの誇りとするところです。このことについては、いずれ詳しく……。

 ところで、今年の「新キャタピラー三菱レディース」には多くの見どころがありました。その中で最も印象に残ったのは、初日に起きた大山志保の超過クラブ(バッグに15本のクラブが入っていた)の違反と、そのときに見せた大山の真摯な態度でした。

 彼女がバッグに規定より1本多い15本のクラブが入っていることに気づいたのは、インの12番のこと。彼女はすぐに競技委員を呼んで自己申告をしました。

「プロとして恥ずかしいんですが、正直、ルール上、どうすべきか分からなかったんです」と大山はあとで告白しています。罰打をどのホールに加え、超過クラブの不使用宣言をどのようにすべきか分らなかったのでしょう。

 しかし、この試合、彼女には3週連続優勝という偉業の期待がかかっており、多くのファンとメディアが注目していました。それゆえ、「期待に応えなきゃ」という思いが強かったと言います。しかも、初日そこまではパープレーと順調に進んでいただけに、ここでのペナルティ(上限の4罰打が付加)は余りにショックだったのでしょう。頭が混乱して当然です。

実際、大山はその後しばらく「頭の中が真っ白でした」と言います。そしてホールアウト後も、ロッカールームでしばらく涙を流していました。

泣いたのは、余りに基本的なミスをおかしたことを悔いたからだけではありません。実は、彼女に付いたハウスキャディが、やはり自責の念で泣き崩れ、クラブ側に翌日の辞退を申し出たのです。大山は、結果的にキャディをそこまで苦しめたことに、どうしようもない悔しさを感じたのでした。

 そして、ロッカールームを出ると、クラブ側に「明日も同じキャディさんでお願いします。二人でやり直させてください」と申し出たのでした。

 それから大山は私のところに、「ご迷惑をおかけしました。申し訳ありませんでした」と侘びにきました。

「君が侘びる必要はないよ。それよりも、この経験をこれからのゴルフ人生に生かせるように頑張りなさい。人間は、成功よりも失敗の方からより多くのことを学べるんだから」と励ますと、

「はい、ありがとうございます。(初日、3オーバーの70位タイ)明日は、何が何でも予選を通過します」と答えたのでした。

 宣言どおり、翌日、大山は2アンダーで回り、ギリギリで何とか予選を通過しました。

ところが、ホールアウト後、クラブハウス前で大勢のファンにサインしている最中、彼女の後ろに付き添っていたそのキャディが突然、いわゆる熱中症の症状で倒れたのです。聞けば、前夜は自分の失敗を悔やんで一睡もできなかったそうです。そして、ホールアウト後、しばらくして届いた「予選通過」の知らせに、ホッと気が緩んだためのようです。

 救急車が到着するまでの間、ずっと付き添い、看病する大山の姿がとても印象的でした。

 こうしたことがありながら、大山は最終日に6アンダーの好スコアを出し、前日の48位タイから9位タイへとジャンプアップしたのは、見事と言うしかありません。

「3週連続優勝はできませんでしたが、いい経験をさせてもらいました。神様が与えてくれた勉強の機会だったのかもしれませんね」と大山。

「そうだね。これからのゴルフ人生にとっての“宝物”になるといいね」と私。

 今回は絶好調の中でおかしたミスですから、より勉強になるはずです。しかも、ゴルファーにとっては基本的な確認の失敗だっただけに、一生の教訓になったでしょう。彼女が言うとおり、神様がくれた“お灸”だったのかも知れません。

 それだけではありません。2日目も同じキャディとラウンドして、予選通過まで挽回したこと。そこには、互いに信頼しあい、励ましあう、いい関係があったはず。それも、大山の将来にとっては宝物のような経験になるはずです。

「3週連続優勝よりも大切なことを学んだような気がします」と最後に語った大山の表情は、優勝者に負けないくらいとても爽やかでした。

Dscf0276

2006年8月26日 (土)|固定リンク

2006年8月19日 (土)

CATレディース

こんにちは!夏休みはいかがですか?今週は、箱根に来ています。私がプロデュースしている、「新キャタピラー三菱レディース2006」の会場である、大箱根カントリークラブにおります。

今日、第2ラウンドが終了して、トップは馬場ゆかりの-9。1打差で、天沼知恵子。-7には、福嶋晃子と川崎充津子がつけています。横峯さくらは、-3で14位タイです。

この大会は今年で10年目になりました。夏真っ盛りに日本有数のリゾートである、箱根でトーナメントが開催できるのは、多くの方々の協力があればこそだと思います。確かに今年の夏は暑いのですが、さすがに箱根は少し涼しいのではないでしょうか?ギャラリーもたくさん見に来てくれており、プロデューサーとしてはみなさんに感謝したいと思います。

ところで、この大会では、優勝副賞の賞品として、主催者の新キャタピラー三菱株式会社から、油圧ショベルが贈られます。毎年、若干の機種の変更はありますが、基本的に建設機械が優勝賞品なんです。通常のトーナメントでは、高級自動車が副賞になったり、海外の航空券だったりなのですが、私はせっかく主催者が作り、販売している物なのだから、是非、副賞にしましょう。という提案をして優勝副賞として提供していただいているんです。「もらった選手は困るのでは?」という声もあったのですが、実は、プロゴルファーは多かれ少なかれ、”ゴルフ場”との付き合いがあるわけで、この副賞が想像以上に好評で、毎年、選手たちは、練習しているゴルフ場の支配人などから頼まれているようです。私の想像を超えるような、良い反響に主催者の方も喜んでいただいています。実際に過去のチャンピオンのゆかりのゴルフ場などで、この副賞が活躍しているんです。

こんなこともゴルフトーナメントをプロデュースしていく上では、重要なファクターなんだと思います。さあ、明日、最終日。誰が今年の副賞のミニ油圧ショベルを獲得するのでしょうか?楽しみです。

Cat

2006年8月19日 (土)|固定リンク

2006年8月 9日 (水)

ゴルフエキスパート

今日は私的なPR、というか宣伝をさせてもらいます。

 世の中、“検定ブーム”ということで、書籍でもネットでも、様々なジャンルの資格検定や実力診断といった、いわゆる検定が花盛りです。Yahoo!ジャパンでも、昨年あたりから「インターネット検定」のサイトが開設され、各種検定が次々と展開、かなりの人気を博しているようです。

検定――つまり、その分野の知識や情報、技量などのレベルを、専門家が作成した問題に答えることなどで測定するというもので、「1級」とか「2級」といった等級が査定され、合格者にはネット上で証明されるだけでなく、実際に検定合格のカードも送付されるシステムになっています(さらに将来は、検定合格者を対象にしたコンペとか、プロトーナメント観戦といった特典やサービスも企画されるようです)。

 そして、スポーツの分野では野球とサッカーに続き、この7月末から、私の監修でゴルフ検定が始まりました。「ゴルフエキスパート」というタイトルで運営されており、同時に『ゴルフエキスパート』(インプレスジャパン刊)という公式テキストブックも発売されています。

ゴルフに関しては、歴史に始まり、競技記録、ルール&マナー、用語、用具、プレースキルやマネジメント……といった様々な側面で膨大な量の知識や情報が広がっています。それは薀蓄や雑学として仲間との会話に活かせるだけでなく、それぞれのゴルフライフを充実させたり、質をレベルアップさせるのにも役立つと思います。

つまり、多くのゴルファーがゴルフを正しく理解し、それをもとに行動するようになれば、それだけ素晴らしいゴルフの環境が生まれ、社会的にも意義あるゴルフの世界が広がるものと信じています。

そこまで大層に構える必要はありませんが、ちょっとでも興味をもった方はYahoo!ジャパンのネット検定サイトからのぞいてみてください。ただし、検定の受検は有料です。念のため。

 

2006年8月 9日 (水)|固定リンク

2006年8月 2日 (水)

STRAIGHT!

こんにちは!ゴルフ楽しんでますか?今日は先日(7月24日)に発売されている雑誌に私の記事があるので紹介しておきます。

全英オープンなどでしばらく欧州に行っていたのですが、ここではちょっと趣を変えてアメリカの西海岸のゴルフ場を紹介しています。

「Straight」っていう扶桑社から出ている雑誌の9月号なんですが、”死ぬまでゴルフ!でいいじゃない”というゴルフ関連の特集で、私が選んだアメリカ西海岸の素晴らしいパブリックコースを紹介しています。

ぺブルビーチはもちろん西海岸の”楽園リゾートゴルフ場”を紹介していますので、是非、ゴルフ好きの方はご覧ください。

アメリカにはもちろん、プライベートクラブの素晴らしいコースもたくさんあるのですが、みなさんがプレーできるパブリックコースを中心に紹介しているので、是非ともプレーしてみてください。本当にこれがパブリック?というくらいに素晴らしいコースがたくさんあるんですよ! 

今回の雑誌に紹介できなかったのですが、このほかにペリカンヒルという素晴らしいパブリックがロスとサンディエゴの間にあるので次の機会に詳しくご紹介しますね!

2006年8月 2日 (水)|固定リンク

2006年8月 1日 (火)

全英オープン・・・・

 全英オープンから先日戻って着ました。しばらく日本を離れていたので、バタバタと仕事をしておりました。今週は全英女子オープンが開催されますが、その前に先日の男子の全英オープンのこぼれ話をしましょう。

優勝したタイガー・ウッズの話はあちこちで紹介されているでしょうから、今回はそれ以外のこぼれ話を紹介することにします。

 最終日、タイガー・ウッズの感動のフィニッシュを前に、実は18番グリーンではトラブルが連続して起きていました。何が起こったのか――一部メディアで報じられたようですが――テレビ中継ではまったく触れなかったので、ほとんどの人はご存じないはず。現場で目にした事を、簡単に紹介しましょう。

 まず現れたのが、ストリーカー(streaker)。つまり、全裸の闖入者でした。ちなみに辞書には「これ見よがしに全裸で、公共の場を突っ走ること」とあります。もっとも、全英オープンではストリーカーの登場は珍しいことではなく、現場では「今年も出たか」って、夏場の幽霊話のような感じでした。確かタイガーが優勝した2000年のセントアンドリュースだったと記憶しますが、若い女性のストリーカーがタイガーの前に現れたことがありました。初の全英オープンのタイトルを前に、ちょっと緊張のタイガーもこれには思わず苦笑。プレーを再開する前に、気を引き締め直す時間が必要でした。それ以前にも、虎模様のボディ・ペインティングをした女性が現れたことがありましたし、背中に「19th Hole ↓」(矢印の方向には、お尻があります)と書いた男性がスコットランドヤードと追いかけっこをしたこともありました。

今回、闖入したのも、残念ながら(何が?)、男性でした。18番グリーンをしばし走り回ったあと、拍手喝さいの中、おまわりさんによっておとなしく強制退場させられました。しかし、慣れたものだからでしょうか、大会関係者もギャラリーも騒いだのはストリーカーが18番グリーンにいた間だけ。去った後はざわめきが後を引くことなく、すぐに仕切り直して試合に集中していました。いわゆる「大人の対応」なのですが、その感をさらに強くする出来事が続いて起きました。

テレビ画面で気が付かれた方もいると思いますが、タイガーが18番グリーンに上がったとき、ピン右後方のグリーン上に点々と紫のペイントがついていました。実は、直前にギャラリースタンドの脇から、9個ものカラーボールが投げ込まれたのでした。何らかの主張をしたい団体による妨害行動です。こうした示威行為も大きなイベント会場ではよくあること。彼らにとって、自らの存在を世界にアピールする絶好の機会だからです。そこで事を起こせば、テレビの生中継を始め各メディアによって世界中に配信されるため、事を起こすチャンスを虎視眈々と狙っているのでしょう。しかし、それにまともに対応しては彼らの思う壺。R&Aの対応は、犯人をすみやかに排除した後は、何事もなかったかのように、粛々と競技を進めたのでした。それこそ「大人の対応」です。

私たちも同様でした。解説席で「実は今、こんなことが起きました」と騒ぐこともできました。そうすれば、スキャンダラスな出来事ですから、視聴者の関心をより引くことになったでしょう。でも、それは私たちの役目ではありません。私たちがすべきことは、競技としての全英オープンを正しく伝え、さらにそこで生まれた喜びと落胆、希望と不安といった感動をすくい上げ、全英オープンやゴルフの面白さ、醍醐味を伝えることだと思っています。ですから、ストリーカーのことも、カラーボールが投げ入れられたことも一切触れませんでした。そして、タイガーが最後のパットをタップインし、喜びの感情を爆発させたあとは、しばらく誰も声を発せず、タイガーの嗚咽と彼を讃える会場の拍手だけを伝えたのでした。実際、あの感動を前にすれば、どんな解説も陳腐になったことでしょう。

どんな世界でも、その場の空気を感じ取り、そのなかで自分がなすべきことを察知し、それに全力投入すること。それがプロに求められることなのでしょう。

さあ、今週は全英女子オープンが開催されます。宮里藍・横峯さくら・不動裕理

など日本選手の活躍に期待しましょう。

2006年8月 1日 (火)|固定リンク

<< 前の月 次の月 >>