2006年9月28日 (木)

スコア改ざんの不祥事

前々回、簡単に触れた「スコア改ざん」の不祥事ですが、去る25日、問題のプロゴルファーに対する日本ゴルフツアー機構(JGTO)の処分が発表されました。それによれば、同理事会では過去に例のない除名処分を求める意見もあったそうですが、初犯であることを考慮して、規定では「除名」についで重い処罰となる「ツアー出場停止5年」と過去最高額の「制裁金200万円」を課すことになりました。今後、本人側からの「不服申し立て」がなければ、この処分が実行されることになります。

また、日本ゴルフ協会(JGA)からも、今後、追加処分(競技失格の処分は既に受けている)が発表される予定です。実は、JGTOの処分が検討される段階で、JGAの人間がJGTOと事前協議を行っています。処罰のすり合わせ、でしょうか。ですから、JGAからも同程度の処罰が下されることになるはずです。つまり、JGA主催競技の5年間の出場停止といったところでしょうか。

さて、今回の両団体の対応ですが、まず処分決定が遅すぎます。

不祥事が起きたのは、1か月も前の8月28日のこと(日本オープンの最終予選)。ところが、JGTOの処分が発表されたのは、9月19日に某夕刊紙が1面で大きく取り上げ、その翌日に一般・スポーツ紙が一斉に大きく報じる騒ぎとなったあと、さらに1週間がたってからのことです。競技の主催者であるJGAは、ことの重大さからして、臨時の委員会を開催しても、早急な処分を下すべき問題だと思います。問題は、単なる競技上のトラブルではなく、ゴルフの存在そのもの危うくさせる重大な背信行為なのですから。

その点から判断すると、「5年間の出場停止」という処分は軽すぎるように思います。

言うまでもなく、スコアを正しく申告することはゴルフというゲームの根幹です。これがないがしろにされれば、ゴルフはもはや競技として成立しません。今週発売の『週刊ゴルフダイジェスト』に、私は次のようなコメントを寄せました。

「ルールブックの冒頭、『ゴルフ規則の本質と精神について』という項には、『ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいないということが基本的な考え方になっている』という一文があります。この精神があるからゴルフはレフェリーの立ち会わない唯一のスポーツであり続けられるのであって、彼の行動が事実なら、ゴルフの存在そのものを危うくさせるもの。ゴルファー失格と言うしかないでしょう」

彼に対しては、「ゴルファー失格」と断罪するしかないと思います。

厳しい言い方ですが、彼はプロフェッショナル・ゴルファーとしての資格は剥奪されてしかるべきであり、競技ゴルフへの出場も永久に認めるべきでないと思います。念のため、私は競技ゴルファーとしての彼の資格、地位を認めないというのであって、人格そのものを否定しているわけではありません。

 両団体の今回の処分は「遅すぎ」、しかも「軽すぎる」。つまり、ゴルフの権威を守るべき立場の団体にしては、ことの重大さに対する認識が甘かったというのが、私の見解です。

「プロフェッショナル」とは、一般に「職業人」、つまりその分野で収入を得ている人と考えられていますが、語源をたどると、「神に信仰を誓う」という意味の「profess」から転じ、「その道の倫理を守り、品位を損なわないことを誓って、その道に従事する」ということで、古くは聖職者や弁護士、医師に対して用いられた言葉のようです。この語源からしても、プロフェッショナル・ゴルファーは“ゴルフの基本精神”に対しては、一般のゴルファーよりははるかにストイックな姿勢が求められ、その背信は厳しく処せられて当然なのだと思います。

2006年9月28日 (木)|固定リンク

朝の空気もだいぶ涼しくゴルフシーズンは真っ盛りですね。今週は、第39回日本女子オープンゴルフ選手権が開催されます。開催コースは大阪府茨木市にある”茨木カンツリー倶楽部西コース”です。ここは1960年に井上誠一によって設計された名門コースで、1996年には、男子の日本オープンを開催したことがありますが、女子の公式戦は初めての開催になります。今年のセッティングは6546Yのパー72。オープンらしいフェアウェイが狭くタフなラフで恐らく厳しい戦いが予想されます。

昨年の女子オープンは、戸塚CCで行われ、宮里藍が史上最年少(20歳3ヶ月)で優勝しました。2位とは5打差の完全優勝。ギャラリー数も史上最高の4万8千人(4日間)が訪れて大変な賑わいだったのを覚えています。

今年は、アメリカツアーに参戦し、優勝こそなかったものの、初年度からコンスタントにアメリカツアーで活躍した宮里藍の連覇に期待がかかります。もうご存知でしょうが、帰国後の公式戦「日本女子プロゴルフ選手権」で優勝。そして「ミヤギテレビ杯ダンロップレディース」でも優勝し、帰国後2連勝(昨年から国内では出場3試合連続優勝)という大活躍を見せてくれています。もちろん今週の女子オープンでの優勝は誰もが期待していることでしょう。そしてその期待に答えてくれてしうのも”藍ちゃん”なんですよね!

それでも、現在賞金ランキング1位の大山志保も「絶対勝ちたい!」トーナメントの一つでしょう。今季絶好調で賞金レースを独走している彼女ですが、”STOP 藍ちゃん”の1番手としてがんばってくれるでしょう。

ところで、藍ちゃんが”急性大腸炎”とかで体調の不安があるようですが、彼女の場合は、そんなこともティグランドに立ってしまうと吹き飛ばしてしまうような勢いがあるからすごいですね。きっと大丈夫でしょう。それと、横峯さくらはどうでしょうか?ずば抜けた飛距離を武器にこのトーナメントで活躍してもらいたいものです。どうやら、全英女子以来の”さくらパパ”がキャディをするようです。その辺も最近のゴルフファンには楽しみなのではないでしょうか?

次から次へと良い話題の出てくる女子のゴルフ界。男子の世界は・・・・・

次回はまた男子のゴルフ界についてお話しましょう。

さあ、今週もトーナメントが楽しみです!

2006年9月27日 (水)|固定リンク

2006年9月23日 (土)

子供の教育

前回は、早実の斎藤佑樹投手が「国民的アイドル」になった理由は、実力とともに、凛として爽やかな印象を与える「受け答え」や「立ち振る舞い」にあることについて触れました。そして、彼のそうした素養は、恐らくは家庭ではぐくまれたものでしょうから、斎藤家の教育、しつけの中身が気になるところです、といったような話を書きました。

 そこで、思い浮かべることがあります。毎日新聞の連載でも触れたので詳しくは書きませんが、先日、男子の競技会(ツアー競技ではない)である若手プロがスコアを改ざんし、失格になるという事件がありました。スコアカード提出所で、マーカーが記入したカードをその選手がアテスト後、マーカーの選手が席を立ったあとで、消しゴムで消して改ざんしたというのです。しかも、3ホールも……。

 実は、最近、ジュニアの競技会では「スコアが悪いと親に叱られるから」と、スコアを誤魔化す子供が増えているといいます。もしかして、改ざんしたプロもそうした環境で育ったのでは……、などと連想してしまいます。

それにしても、「スコアが悪いとしかる」という親は、子供のゴルフをスコアという数字でしか評価してあげられない親なのでしょう。ゴルフに限ったことではありませんが、親が子供を評価してあげるべきは、単なる「結果」ではなく、努力や成長の「過程」のはずです。自分の課題に一生懸命取り組む姿、失敗しても諦めずにまた挑戦する姿勢を評価し、誉めてあげることが大事なはずです。

 これも、あるジュニアの指導者の話ですが、「幼いながらも、男の子には男としてのプライドがあるんです。そのため、スコアが余りに悪いときは、ラウンド後にスコアを声に出して報告することを嫌がるんです。特に、周りに同年齢の女の子がいるときは、もじもじして声に出せない子もいます。なかには、スコアを報告せず、そのまま帰ってしまう子もいました」

 ジュニアの指導者は大変です。それでも、子供たちには「誠実であること」の大切さや、「ゴルフは他人と比較する競技ではなく、コースとの戦いであり、自分自身との戦い」といったことを、少しずつでも理解させる指導をすべきなのでしょう。そして――他人との比較ではなく――昨日より今日、今日より明日と成長する過程を応援し、自信とやる気を持ってもらうようにすべきでは……。

 タイガー・ウッズは、世界中でジュニアクリニックを開いています。そこで彼は、最初にこのような話をします。

「たった1~2時間で、テクニカルなことは教えられない。そうしたことは今習っているコースに習って、練習してください。今日僕が伝えたいのは、ゴルフは楽しんでプレーしなさいということ。僕の父は、最初は僕に練習場で『タイガー、こうやって打ってごらん』と打たせくれただけでした。それ以上は何も言いませんでした。そして数日後、『パパはこれからゴルフの練習に行くけど、君も来るかい』って声をかけてくれた。もちろん僕はゴルフがしたかったから、付いて行った。でも、そのとき他にやりたいことがあれば、父は無理に誘わなかったはず。君たちも、もし今、ゴルフがそれほど好きでないのなら、明日からはゴルフをせず、他の好きなことをしなさい。好きなことは大事にしなさい。そして、いつかまたゴルフをしたくなったときに、クラブを振るようにしなさい」

ジュニアゴルフが盛んになるのはいいことですが、それにはまず子供たちにゴルフを好きになってもらうこと。そして、ゴルフを大事にしてもらいたい。親、そして指導者にはそうした指導をお願いしたいものです。

2006年9月23日 (土)|固定リンク

2006年9月22日 (金)

斎藤佑樹選手

 高校野球の甲子園大会の優勝ピッチャー、早実の斎藤佑樹選手の人気が凄まじいようです。メディアの注目度からすれば、すっかり「国民的アイドル」といったところでしょうか。

 新聞社系の某週刊誌の特集記事には、

――30代女性も「恋人より息子にしたい」。斎藤君は母性 わしづかみ少年。「息子にしたい。無理か。部下でもいいな。清潔感と凛とした立ち姿に、はまってしまいました。この世界にこんな男の子がいたなんて……」――といった見出しと、書き出しの文章が踊っています。

 本文には、同誌が行った斎藤選手に関するアンケート調査の結果が紹介されています。その中の「どんなところが好きですか?」の問いに、男性は「選手としての実力」が1位なのに対し、女性は「顔だち」と並んで「受け答え」がトップ。続いて「実力」、そして「マウンドでの立ち振る舞い」が魅力という回答が並んでいます。

人気の大きな理由は「受け答え」なのです。男性の目から見ても、斎藤選手のメディアに対する「受け答え」は見事で、感心させられることも多くありました。テレビカメラに真っ直ぐに視線を向け、どんな質問にも誠実に、照れ笑いで誤魔化すことなく、言葉の最後まできちんと発する。その受け答えに、ほとんどの人が好感を持ったことでしょう。アメリカ遠征の序盤で、一時「僕的には」という言葉を連発していたのは気になりましたが、すぐにそれも使わなくなりました。まるでスピーチのアドバイザーがいるかのような、見事な対応でした。

 ところで、こうした斎藤選手の(人格的)魅力で、多くの女性に「息子にしたい」と思わせたという話を聞くと、昨年、宮里藍が世の多くのお父さんたちに「あんな娘がいたら……」と述懐させたことを思い出しました。彼女の魅力も、やはり「実力」と、凛とした「立ち振る舞い」、そしてメディアに対する「受け答え」の見事さです。また、両親や兄弟に対する深い愛情を、照れず、てらわず、素直に表現することでも、「あーぁ、あんな娘がいたらなぁ」と思わせるようです。

 やはり、メディアに取り上げられる人間にとって「受け答え」で見せる表情、姿勢、言葉はとても大事なのです。アメリカの多くのプロスポーツでは、ルーキーの年に「メディアプログラム」といわれる授業を受けます。メディアに対してどういう姿勢で、どういった言葉を発言すべきかをレクチャーされるのです。日本のプロゴルフ界でも一応教えてはいますが、確立したプログラムにはなっていません。ちなみに、プロ野球界では、ほとんど実施されていないようです。

プログラムがない以上、選手たちは自分たちでその必要性を自覚し、意識的に磨いていくしかありません。朴訥でもいいのでしょう、まずは、心の中の感謝の気持ちや情熱、悔しさ、夢などを、言葉の意味を自覚しながら、はっきりと語尾まで言葉を濁さずに発音することです。つまり、自分という存在をアピールする機会を大事にしてもらいたい。そして、次に社会性を身につけること。

プロスポーツ選手にとって「存在感」や「人気」は、日々のメディアへの受け答えからも高められるものなのです。

 それにしても、斎藤選手も宮里藍も「メディアプログラム」という言葉とは無縁の家庭で育ってきたはずなのに、メディアへの登場はいつも見事なものです。

また、斎藤選手のきちんと折りたたんだハンカチで顔を拭く仕種。丸めたハンカチでゴシゴシ拭くのとでは、見るものに与える清潔感に“天と地”の違いがあります。あるいは、大学進学の記者会見の退席時、列の他の椅子までもきちんと元に戻したことなど、いったいどのような家庭環境・家庭教育の中で身につけたのでしょうか。興味がある人は多いはずです。

2006年9月22日 (金)|固定リンク

2006年9月15日 (金)

スーパースター

先週開催された、日本女子プロゴルフ選手権は、帰国初戦の宮里藍が非常に強いゴルフで優勝しましたね。今年はアメリカツアーに参戦しており、日本はこの大会が今季初出場。それも公式戦です。大きな期待を持たれ、本人のプレッシャーも相当なものだったでしょうが、見事に優勝。私も驚くとともに本当に感心してしまいました。

ヤンキースの松井選手が、怪我から復帰し、4打数4安打の復活を果たしました。これにも本当に驚いたのですが、やはりスーパースターと言われる人には、想像を超える何かがあるのでしょう。そして、それを結果として残してしまうという何かを持っているのではないでしょうか?

もちろん、ゴルフ界では、T.ウッズもやはりスーパースターだと思います。今年、父親の死のショックからか、全米オープンでは予選落ちを喫してしまいました。その後、全英オープンで復活?の勝利。そして、全米プロを含む5連勝を達成しています。本当にスーパースターはやることがすごいです。

スーパースター達は、これからどんなプレーを見せてくれるのか?まだまだ楽しみですね!そして新たなスターが生まれることも期待したいと思います。

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2006年9月 8日 (金)

トーナメントシーズン!

今週は、サントリーオープンに来ています。開催場所は千葉県の総武カントリークラブの総武コースです。7143ヤード・パー70というタフなセッティングになっています。例年、この夏の終わりの開催でグリーンを仕上げるのが非常に難しい時期なのですが、ここのキーパーをはじめ管理の方々の見事なコンディション作りには感激してしまいます。

この大会は今年で34回目になります。先週のフジサンケイも34回目。歴史のあるトーナメントが続く季節になりました。男子ツアーは歴史があるのですが、ここ数年の厳しい状況は本当にどうにかならないものか?と考えてしまいます。まして、今週は日本のゴルフ界の大スターとなった「宮里藍」が今年初めての日本ツアー参戦。それも公式戦の日本女子プロゴルフ選手権です。北海道で開催されているこの女子ツアーは、今年は天候に泣かされているみたいですね。初日に雨天で途中中断などがあり、1Rも続く第2ラウンドもサスペンデッドになったようです。そんなコンディションの中、藍ちゃんがどんなプレーを見せてくれるのか?ちょっと楽しみです。

しかし、サントリーオープンも素晴らしい展開です。難易度の高いコースで大混戦。しかも、2日目を終わって、宮里優作がトップに立っています。そう、”藍ちゃんのお兄さん”です。今週、兄弟揃って「優勝」なんて、偉業はあるのでしょうか?まだ2日目が終わったばかり。これからが本当の勝負ですが・・・・

ゴルフファンのみなさん!今週は藍ちゃんの女子ツアーだけでなく、男子のサントリーも見てくださいね!

2006年9月 8日 (金)|固定リンク

2006年9月 4日 (月)

フジサンケイクラシック②

昨日、第34回フジサンケイクラシックは、片山晋呉のプロ入り通算20勝で幕を閉じました。昨年から会場を川奈ホテルから富士桜カントリー倶楽部に移し開催した2回目の大会で、片山は本当に強いゴルフをしたと思います。

「世界に通用するプレイヤーを育てよう!」というコンセプトから、7400ヤードを超えるモンスターコースに改造された富士桜カントリー倶楽部は、選手にとっては本当にタフなセッティングだったと思います。距離のあるコースに加え、洋芝のフェアウェイ・ニューベントのグリーンと世界レベルのトーナメント作りをしています。まだまだメンテナンスやオペレーションの部分では足りないものも多いのですが、少しでも世界レベルのトーナメントにしていきたいと考えています。

昨年のチャンピオンは、丸山大輔プロ。今年はアメリカツアーに参戦し、そして来期のシードも獲得とフジサンケイのチャンピオンが初年度から活躍してくれたのはとてもうれしいことでした。今年はアメリカからこの大会のために一時帰国し、ディフェンディングチャンピオンとして出場してくれたことはトーナメントにとって喜ばしいことでした。私も感謝しています。結果は14位タイでしたが、彼にはこれからも期待していきたいと思います。

世界レベルを目指すコースで高額賞金、そして34回の歴史というこの大会でしたが、最終日の視聴率は、2.4%とかなり低迷してしまいました。同時間に中継された女子ツアーは、7.0%で、男子ツアーの低迷はかなり深刻です。スター不在ということもありますが、それだけなのでしょうか?選手一人一人はそれなりに一生懸命やっているのでしょう。危機感もあるようです。しかし、まだ何か足りないような気がします。今の日本の男女ツアーの違いについては又、次の機会にお話しましょう。

今週は、これも歴史ある大会。サントリーオープン(男子)に行きます。千葉の総武CCで開催されますが、非常にコースメンテナンスが良く選手にも好評のトーナメントです。ギャラリープラザなどのギャラリー向けの施設も充実しており、毎年多くのギャラリーが訪れる大会です。男子プロのがんばりに期待したいところですが・・・・実はLPGA(女子)は公式戦の日本女子プロゴルフ選手権(北海道)。今年初めて、藍ちゃんが出場するんです。今週も男子ツアーは苦しいのではないでしょうか?それでも精一杯、プレーをして欲しいものです。

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2006年9月 4日 (月)|固定リンク

2006年9月 1日 (金)

サスペンデッド

フジサンケイクラシックの2日目は、朝からの雨の影響でプレーが途中、中断。結局、第2ラウンドはホールアウトできず、「サスペンデッド」になりました。これは日没ギリギリまでプレーをして日没とともにプレーを一時中断し、明日の朝に再開するということなんです。

これは欧米のトーナメントでは一般的な処置であり、日本の男子ツアーでも最近はよくあるのですが、単純にその日をキャンセルすることなく、一度スタートしてプレーしたことを大事にしていくという意味もあるんです。途中でキャンセル(中止)してしまうと、予定の72ホールのトーナメントでなく54ホールのトーナメントになってしまったり、途中までスコアの良い選手や悪い選手などの個人の思惑も出てくるので、私はサスペンデッドの処置はトーナメントにおいてはよい処置だと思っています。

これにより、明日の朝、6時45分から再開して、第2ラウンドを終了させ、その後、予選カットし、ペアリングして第3ラウンドをスタートすることになります。もちろん明日は全国中継があるので、そこにきちんと上位の選手のプレーが中継できるようにペアリングも工夫をします。通常とは違う方法ですが、トーナメントにはテレビ中継というのは重要なファクターなのでそれを無視してプレーだけさせるわけにはいかないのです。

私の仕事としては、明日のテレビ中継の時間から優勝争いの組のスタート時間を計算し、そこから逆算で第1組のスタートを割り出していき、主催者はもちろんテレビ中継サイドにもそのタイムテーブルを伝え、翌日の準備をしていくことです。選手・ゴルフ場・テレビなど様々な人たちに効率よく動いてもらい、スムースにトーナメントを進めることが重要なのです。ゴルフのように天候に大きく左右されるイベントでは、その辺の臨機応変の対応を素早くディシジョンしていくことが非常に重要です。

今回は、40組中の17組がまだホールアウトできていません。17組を各ホールへ移動させ一斉に再開していくことになります。恐らく明日の中継を見ていただく方にはこのような状況はわからないと思いますが、かなりいろいろなことが舞台裏では動いているんです。

明日以降は天気も良さそうです。片山、谷原、手嶋と言った選手が上位におり、まだまだ大混戦。今年のフジサンケイもおもしろくなりそうです。

2006年9月 1日 (金)|固定リンク

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