2007年3月30日 (金)

フジサンケイレディス ①

桜満開!すっかり春の陽気ですね。ゴルフには素晴らしい季節になりました。

今日は、フジサンケイレディスクラシックの最終のコース下見と打合せをして来ました。

大会は、4月20日(金)からなのですが、約3週間前あたりにコースに行ってコースコンディションやオペレーション関係の打合せが必要になるんです。

川奈ホテル・富士コースは、2年前から女子のフジサンケイレディスとして開催しています。早いもので今年で3回目になります。伊東市の川奈にあるこのコースは伊豆半島の温暖な気候で、フェアウェイやグリーンはかなり青くなってきています。今年は温暖化で少し早いような気がします。

フェアゥエイのラインの確認やグリーンの状態のチェックなどをキーパーとしてきました。これから大会までの3週間で、芝はどんどん動いてきます。トーナメントではかなり良い状態で迎えられるのでは?と期待しています。やはりゴルフトーナメントは舞台であるコースがしっかりとしていないと素晴らしいトーナメントにはなりませんから・・・・

また、期間中のレストランのメニューなどの打合せもしてきました。意外に思われるかもしれませんが、トーナメントでは期間中、選手やゲスト、関係者のために「トーナメント用メニュー」を作ってもらっています。過去のメニューのオーダー数などを参考にしながら、「誰のために何が最適か?」を考えてホテルにお願いすることになります。もちろん、川奈ホテルらしいメニューで料理長と話し合いをして決めていくことになります。そして、場内の看板や設備のデザイン、設置場所等の最終確認やロッカーの使用方法、クラブハウス周辺のオペレーションの確認、そして出場選手リストからキャディの割り振りなど・・・・・最後の追込みという感じです。

まだまだ、都内での準備もいろいろあるのですが、やはり最後は開催コースでの打合せが重要になってきます。今年も「名門・川奈ホテルゴルフコース」では、素敵なドラマが生まれるのではないでしょうか?

2007年3月30日 (金)|固定リンク

先週の毎日新聞の連載でも触れた話ですが、テレビのトーナメント中継に携わる立場としてとても重要な視点だと思うので、改めて書くことにします。

まずは、その毎日新聞に書いた該当部分を転載します。

『ところで、先週の開幕戦のTV中継は、前半は宮里を中心に、ときどき優勝を争う上位3~4選手のプレーを紹介。後半は、最終的にプレーオフに進んだ米山みどりと辻村明須香のプレーに終始する構成だった。

だが、優勝の期待がかかる最終組には、一昨年まで6年連続賞金女王で、今季の復活が注目される不動裕理がいた。久々に上位でプレーする彼女がいったいどのようなゴルフを見せるのか。多くのゴルフファンが気にしていた。にもかかわらず、気になる彼女の途中経過を知るには、開始から20分ほども待たなければならなかった。民放であるから、視聴率重視の構成は当然である。それでも、中継するTV局には、根底にトーナメント振興、ゴルフ振興の思いがなくては中継をあずかる資格はないと思う。たとえ、宮里中心の構成で高視聴率が得られたとしても、ゴルフやトーナメントに内在する面白さ、ドラマ性を伝えることを忘れた中継は、長い目で見ればゴルフ振興のマイナスになろう。そして、そうなったとき誰より悲しむのは、宮里のはずだ。同じトーナメント中継に携わる身として、今回の放送は「他山の石」としたい。』

 結局、この日の放送では最終ラウンドでスコアを大きく崩した不動についてはほとんど触れられることがありませんでした。ゴルフファンの多くは、彼女がいったいどういった内容のゴルフをプレーし、どこが原因でスコアを乱したのか、詳しく知りたいと思われたことでしょう。

 ファンに限らず、不満を持たれた人は多く、他のメディアからも苦情の声が聞かれました。

 米ツアーのテレビ中継は、(メジャー大会などを除き)トーナメントのスポンサーと契約するのではなく、PGAツアーやLPGAツアーとの契約で中継権を獲得します。そのため、テレビ局はツアー全体の魅力や見どころを伝えようとします。つまり、タイガー・ウッズがプレーするトーナメントであっても、成績が振るわなければ、それなりの紹介しかしないということ。

ところが、日本ツアーの場合、テレビ局は各大会の主催スポンサーとの契約(というか、主催スポンサーの提供)で中継を担当します。そのため、ツアー全体の魅力や見どころを見据えるのではなく、その大会に焦点を絞りがちになります。つまり、近視眼的にその大会の視聴率を追求するのです。ですから、宮里藍が出場すれば、彼女中心の構成に。タイガー・ウッズが出場すれば、タイガーの映像に終始した構成になってしますのです。

 確かに、そのほうが視聴率は取れるのかも知れません。

しかし、中継のメディアが本来担うべき役割は、まず競技、つまり優勝争いの内容を詳しく正確に伝えること。そして、ゴルフやトーナメントが元来有する面白さ、ドラマを掬い上げて紹介すること。人気選手の紹介はそのあとにくる構成要素であって、それをメインテーマにしては、最終的にツアー振興、ゴルフ振興の足を引っ張る結果になると思います。

 プロ野球の有識者の間では、イチローや松井秀喜が大リーグに移籍してからのスポーツニュースは、彼ら個人の活躍を伝えるだけでチーム成績や、リーグ全体の面白さをきちんと伝えない内容に疑問の声が上がっています。大リーグ野球の素晴らしさがきちんと伝わらなければ、そこでプレーするイチローや松井の素晴らしさも正しく伝わらないからです。

 宮里藍が出場するトーナメント中継は、常に彼女中心の構成になるというのでは、彼女に与えるプレッシャー、いやストレスは相当なものでしょう。もちろん、それは彼女が望むトーナメント中継のあり方ではないはず。そして、本当のゴルフファンも望んでいることではないと思うのですが、いかがでしょうか?

2007年3月16日 (金)|固定リンク

 関係者の間では少し前から話題になっていましたが、先月末、R&Aと全米ゴルフ協会(USGA)はクラブフェースの溝の構造について、新たな規制を加える準備を進めると発表しました。クラブフェースの溝の断面は、かつてはV字型でしたが、現在は溝のエッジがより鋭角なU字型になっており、そのためにより大きなスピン量が得られる構造になったとされています。これを、今後、メーカーの意見を聞きながら、溝の断面積を小さくする、あるいはエッジの角度を緩やかにするなどの規制を導入、来年のルール改訂に盛り込む方針というのです(ただし、実施にメーカーの製造が規制されるのは2010年からを予定)。

 R&Aはこの決定に関して、ニュースリリースの冒頭に次のように文面を載せています。

「R&Aは、ドライビング・アキュラシー(日本ツアー式に言えば、ティショットでフェアウェイをキープすること)の重要性を伝統的なものに戻すため、クラブフェースの溝がラフからショットのスピン量にどれほどの効果を及ぼすかを調査、その結果に基づき、ルールの変更を提案することになりました。

  かつてのフェアウェイキープが重視されていた時代に比べると、現在のクラブフェースの溝の構造は、ラフからでも著しく大きなスピン量が得られるようになっています」

これは、つまりこういうことです。「現在のクラブフェースの溝の構造は、以前に比べて、ラフからでも大きなスピン量が得られる構造になっている。そのため、ラフからでもグリーンをとらえられるので、プレーヤーはフェアウェイキープにかつてほど苦慮せず、ロングドライブを目指すゴルフになった」と指摘しているのです。

そこで、R&Aのルール及び用具委員会のディレクターであるデイビッド・リックマン氏は、「R&Aは、今回の決定を行うために長い時間をかけて調査・研究を行った。その一環として、上級者にラフから――特にウレタンカバーの――ボールを打ってもらったときに、どのような溝の構造がより大きなスピン量を得るのか、明らかな立証が得られるまで調査した」と前提で断ったうえで、「その結果、R&Aとしては、ラフから打った場合のスピン量を制限することにより、結果的にフェアウェイキープの重要性を取り戻し、あわせてラフからのリカバリーショットもより難しくなることを望んでいる。これは、ゴルフ本来の(飛距離とスキルの)バランスを再確立するためであり、ゴルフにとって重要なスキルの価値を維持するための方策である」と述べています。

 また、USGAが今年1月に発表したレポートには、「実験の結果、アマチュアの場合、グリーンまで100~200ヤードの距離のラフからのショットが、グリーンに止まる確率はわずか13.1%」とある一方で、「PGAツアーでは、フェアウェイ以外からのショットがグリーンをとらえる確率は49%」であることが示されています。さらに、ある調査によれば、トッププロがフェアウェイ以外から打ってパーオンさせる確率は66%前後もあるということです。つまり、プロはフェアウェイをキープできなくても、全体では半分のプレーヤーが、トッププロでは3分の2が、パーオンさせてしまうのです。

 これでは、ラフが本来果たすべき(ハザードに近い)役割を果たし切れないということであり、ならばプロたちは方向性(ドライビング・アキュラシー)を多少無視しても、飛距離を稼ごうとするのは当然でしょう。

 こうしたプロのゴルフのあり方に、かねてからR&AとUSGAは危機感を抱き、加えられる規制は積極的に導入していこうとしています。ドライバーのシャフトの長さとヘッド容積に対する規制から始まり、スプリング効果、慣性モーメント、そして今回のフェースの溝の構造。さらには、ボールに対する新たな規制も噂されています。実際、両団体はボールの飛距離を抑制する新たな規制の可能性を研究しているはずです。

しかし「より遠くに飛ばしたい」という思いは、いつの時代でも、ゴルファーの本能です。その可能性に“伸びしろ”のまったくない規制には反対ですが、現在のプロゴルファーの飛距離とトーナメントコースのせめぎ合いを見る限り、もはやある程度の制限は仕方ないのかもしれません。

先日、ジャック・ニクラウスは「1995年以降、用具の改良により、ゴルフはもはや私が育ってきたゴルフではなくなった。それは、善い・悪いの問題ではなく、まったく違うものになったということだ。しかし、私はドライバーとウェッジで競われるゲームには、誰もが飽きはじめたと考えている」として、用具の進化に警鐘を鳴らしています。

用具の規制は、今後、どのように展開するのでしょうか。気になるところです。

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2007年3月 8日 (木)|固定リンク

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